道端の小石のように

考える日々。

0125

哲学はけっこう好きだけど、最近は数学の良さもわかってきた。というか、良さについては前々からちゃんと理解している。面白みがわかってきたと言うべきか。哲学も数学もどっちも面白いと感じるので、どっちが劣っているかとか思わないし、どちらにしても本質的な知的領域と思うほかない。

 

よくありがちな、哲学の進歩と数学の進歩を比べるっていうのは何が言いたいのかわからないし、わかりたいとも思わない。哲学の方法論がおかしいと言いたいのかもしれないけど、たいていはカント辺りの表面的な話しか知られていないし、現在に至るまでに哲学の方法論は着実に進歩している。ようするに、哲学と数学という異なる分野の発展が、同じペースで同じように繰り広げられるという見方には価値がないと思う。

 

哲学は進歩云々言われる前に、(たぶんだけど)誤解されている。それに、哲学は哲学だけで完結するものではないし、生物学や認知科学の知見を得ることで幅広く展開されている。そのいずれの議論も無意味だというのは、もはや願望でしかない。

 

こうして見ると、現象学のほうがけっこうまともなのかもしれない(と思う)。現象(現前)から語れることは意外と多いし、感情、記憶、知覚といったものから議論できる。そして明らかに、それは哲学の問題であるはずだし、そこから健全な存在論すらも構築することができる。言語哲学では、どうしてもまともな存在論まで達することがないように感じられる。

 

そもそもこういうのって、なんで勉強するのか、なんで知識を身につけるのかって話なんだよな。そこんとこ、どうなんですか。わたしは自分のためにやっているだけ。それ以外の理由なんてないと思う。